札幌市東区の専門美容室で学ぶ、
頭皮ケアの全て
頭皮の健康を保つための
基本情報
1.頭皮の層構造とその機能
「みなもさん、本日は頭皮の構造とその重要性についてお話ししましょう。頭皮は表面から表皮、真皮、皮下組織という三つの層に分かれていますが、さらに表皮は4層になっています」
「表皮の層ってなんという名前なんですか?」
「表皮はそれぞれ角質層、顆粒層、有棘層、基底層と呼ばれます。」
頭皮の構造と
ターンオーバー
「すごいですね!あと、頭皮の新陳代謝はどのように行われるんですか?」
「頭皮は新陳代謝を繰り返し、古い角質は垢やフケとして剥がれ落ちます。新しく生まれた基底層の細胞は細胞分裂によって上層に押し出され、最終的に角化して角質層となります。」
「もしかしてターンオーバーという名前ですか?」
「はい!その通りです。ターンオーバーはこのプロセス全体を指し、約28日間の周期で行われます。新たな皮膚が形成されるのに約14日かかり、その後の14日間で剥がれ落ちます。ターンオーバーの乱れはフケや頭皮の乾燥の原因になることがあります。」
「ターンオーバーが乱れないような健康な頭皮を保つためにはどうしたらいいのですか?」
「はい!適切なケアにより、健康な頭皮のターンオーバーを保つことが出来ます!バランスの良い食事、十分な水分摂取、適切な洗髪と保湿ケアが、健康な頭皮の維持には重要ですね」
2.頭皮の様々な
タイプと特徴
「次に頭皮の健康状態について詳しく解説しますね。
まず、健康な頭皮ですが、これは皮脂のバランスが良い状態を指します。毛穴が清潔で適度な皮脂量を保っています。健康な頭皮は血行が良く、少し青みがかった色をしています。
そして、頭皮の健康が損なわれると次のような症状が現れます。
頭皮トラブルの
一般的な症状
①乾燥頭皮
②過剰皮脂頭皮
③敏感頭皮
が主な症状ですね」
「乾燥頭皮とはどんな状態ですか?」
「乾燥頭皮は、皮脂分泌が少なく、カサカサしています。表皮にしっとり感がなく、乾燥した細かいフケが出ることが特徴です。」
「過剰皮脂頭皮とはどういう状態なのでしょうか?」
「過剰皮脂頭皮は、皮脂が過剰に分泌されてオイリーな状態です。毛穴に皮脂が溜まりやすく、大きめの脂性フケが出ることがあります。男性ではこの状態が続くと薄毛や抜け毛の危険があります。」
「敏感頭皮についても教えてください。」
「敏感頭皮は多様な刺激に敏感で、赤みや荒れ、重度になると吹き出物やただれ、抜け毛を引き起こすことがあります。僕もアシスタント時代に手荒れが腕、首、頭皮に広がり、脱毛を経験しました。そのため、早期の皮膚科受診と適切な頭皮ケアの重要性を痛感しました。敏感頭皮の方は、医師の診断を受け、正しいケアが大事です」
「症状がひどくなる前の対策が大事なんですね」
3.様々な頭皮の
トラブル
頭皮が乾燥している | 皮脂の分泌量が少なく、頭皮が本来持っている機能である皮脂膜のフィルム状コーティングでのバリア形成がされず、頭皮水分量が少なくなり乾燥頭皮になり易くなります。この状態になると化学物質等の刺激に弱くなり赤味やフケの発生やひどくなると炎症へとつながっていきます。 |
頭皮がべたべたしている |
皮脂腺で作られ毛穴を通って出てきた皮脂の分泌量が多く毛穴が詰まりやすい状態です。その為生えてくる髪が細くなったり、大きめのべたっとしたフケが出たり、頭皮の常在菌が異常繁殖して炎症、臭い、痒みへ繋がっていく場合もあります。 |
頭皮に赤みがある | 一見肌の色に近く健康な状態と錯覚しますが、健康な頭皮は毛細血管の血行が良いため本来は毛細血管が透けて青白く見えるのが正常です。頭皮が赤くなる原因は頭皮内部の毛細血管の拡張と充血が起きているということになります。その原因として、洗い残った皮脂が空気と触れて酸化し過酸化脂質になったり、老廃物や洗いやすすぎが不十分でシャンプーやスタイリング剤等の化学物質が残って刺激になっている場合や過剰なストレスが挙げられます。 |
フケがある |
フケの大部分は頭皮の古くなった細胞が脱落したものです。同じもので体の皮膚だと垢と呼ばれるものです。ただし頭皮のほうが皮膚より皮脂腺が多いため垢よりフケのほうがべたっとしています。 健康な頭皮の場合でも細部の脱落は常に起こっていますが脱落量が少ないためあまりフケを感じることはありません。フケがある場合は頭皮に異常を知らせる体からの【お知らせ】であり、乾燥頭皮、過剰皮脂頭皮のどちらにも起こります。乾燥頭皮はフケは細かく乾いています。過剰皮脂頭皮はフケが大きめで脂っぽいのが特徴です。 フケが過剰に目立つ場合はフケ症とよばれ、最近は脂漏性皮膚炎の前段階にあると考えられています。 |
痒みがある | ごくごく軽い痛みを痛点で感じることで人間は痒みとして感じます。痒みの原因は何らかの刺激が加えらることで引き起こされ、単純には軽い接触や暖められることで痒みを感じます。その一方で頭皮の痒みには皮脂などを栄養源とする頭皮微生物の繁殖がかかわっていると考えられています。その他に、髪の毛母細胞や髪の毛の色素を作るメラノサイトが血行不足だとサイトカインという免疫システム細胞物質を分泌する為、「頭皮が血行不足ですよ!」という【警告】として痒みを感じる場合もあります。 |
4.様々な頭皮トラブルの
対処法①
【自分でマッサージ】
「次に頭皮トラブルの対処法についてさらに詳しく掘り下げていきます。
みなもさんは体内のリンパ系についてご存知ですか?」
「はい!聞いたことあります」
「リンパ系は老廃物を流す役割を果たしており、体内の不要な物質を排出する重要なシステムなんです」
「すごいですね!心臓が全身に血液を送りこむポンプなら、リンパは不要なものを回収する働きなんですね」
「はい!まさに心臓と血管が上水道なら、リンパ系のリンパ節やリンパ管は下水道と処理場のような機能を持ちます。しかし、リンパ管には心臓のようなポンプ機関がないため、マッサージや運動、ストレッチによってリンパの流れを促進する必要があります」
「そうかー流れるように動かす必要があるのですね。
ちなみに男女とか若齢者と高齢者ではリンパ系の働きに違いとかはあるんですか?」
「男女差はあまりないですが、子供とお年寄りでは違いがありますね。
子供は成長期の活発な新陳代謝により、寝ている間も多く動くことでリンパ液を流す必要がありますし、一方で高齢者は新陳代謝が遅いため、寝ている時にはあまり動かない傾向があります。」
「体を動かすこと以外にも流れをよくする方法はありますか?」
「体を動かすことは筋肉を活性化し血流を促進する最良の方法ですが、マッサージも効果的です。特に頭皮は頭頂部を除いて筋肉が少なく、運動だけでは血流やリンパの流れを改善しづらいため、頭皮マッサージが重要です」
「なるほど!足とか手は筋肉が動いてリンパが流れるけど、頭頂部は筋肉が無いから自分で動かさなきゃダメなんですね。なんだか毎日頭皮揉んで動かしたくなってきました!
ちなみに頭皮マッサージのポイントとかってありますか?」
「頭皮マッサージは継続的に行い、過度に行わないことがポイントです。ただしあまり強い力でやり過ぎると毛細血管に負担をかけ、内出血起こしたりなど逆効果となる可能性があります。手書きイラストですが、こんな感じで頭皮を動かすといいですよ」👉正しい頭皮マッサージの仕方(中ほどにイラストで掲載)
5.様々な頭皮トラブルの
対処法②
【プロにお任せ!
クリームバスでの
エッセンシャルオイル・
植物エキス】
当店で用いる
エッセンシャルオイルと
植物エキスの成分と効果
リマサリオイル
写真左 ヴァータオイル | 写真中央 ピッタオイル | 写真右 カパオイル |
【頭皮の状態から選ぶ】 |
【頭皮の状態から選ぶ】 | 【頭皮の状態から選ぶ】 |
・カサツキが気になる荒れやす い肌 ・乾燥による痒みがある方 ・細かいフケがある方 |
・脂っぽいのにカサつく肌 ・頭皮の痒み、炎症が起きやすい状態 ・発疹・蕁麻疹が出ている方 ・デリケートなカラー後の肌に |
・ベタつきのある肌 ・頭皮の臭いが気になる方 ・大きなフケにお悩みの方 |
【体調の状態から選ぶ】 |
【体調の状態から選ぶ】 |
【体調の状態から選ぶ】 |
・便秘や下痢を繰り返している方 ・肩こりや腰痛のひどい方 ・冷え性がひどい方 ・不安や心配事がある方 |
・胃の痛みや不調がある方 ・イライラしやすい方 ・口臭もしくは口内炎が気になる方 ・蕁麻疹や肌荒れがある方 |
・咳や気管支炎のある方 ・鼻詰まりや鼻水でつらい方 ・偏頭痛がひどい方 ・花粉症の方 ・手足のむくみや関節痛がある方 |
【アロマ効果で選ぶ】 | 【アロマ効果で選ぶ】 | 【アロマ効果で選ぶ】 |
《イランイラン》不安、ストレス、緊張を取り除き、幸福感をつくりだす 《ローズマリー》消化機能を高める フケの防止 《ローズウッド》頭痛、不安、モヤモヤ、落ち込みを解消する |
《ローマカミツレ》蕁麻疹、肌荒れ、フケ、痒み、肌の炎症を予防する 《オレンジの花》筋肉、神経、ストレスを和らげる心の鎮静効果がある 《ラベンダー》イライラ、胃痛を和らげます 肌への抗炎症、鎮痛、消毒効果がある |
《ハッカ》ストレス、イライラ、眠気を和らげる 《ティートゥリー》風邪、細菌などを防ぎ、浄化作用がある 《ユーカリ》気管支トラブルの予防や緩和をする。鼻炎・花粉症・偏頭痛に効果がある |
ジャムウレーベル スキャルプローション
アロエベラ液汁
アロエベラの葉を採取して外皮を取り除き、中のゲルだけを圧搾した液汁です。アロエベラはコラーゲンの産生を増やす効果や、保湿効果を持つことが知られています。
フコイダン(褐藻エキス)
南太平洋に浮かぶ楽園トンガ王国の天然もずくから抽出したフコイダンを配合。フコイダンはモズクなどの褐藻類の表面を覆うヌルヌル成分に多く含まれ、人間が本来持っている自然治癒力を正常化したり、免疫力を活性化する働きを持つことが知られています。
フコイダンはその他にも美肌効果、育毛効果、保湿効果、抗アレルギー効果などが期待され、研究が進められています。
オタネニンジンエキス
人参サポニンは昔より抹消血液循環の改善効果が知られており、毛髪のタンパク質合成やエネルギー代謝を盛んにさせます。血流促進、抗炎症、鎮痛、皮膚老化防止作用が知られています。
コタラヒムブツ
(サラシアレチクラタ木エキス)
コタラヒムブツの根や幹は伝承医学アーユルヴェーダに使用され、炎症や皮膚疾患に効果があるとされ
てきました。原木の保護のためにスリランカ政府が長らく輸出禁止措置をとってきたことから、門外不出の幻のハーブと言われてきました。ヴァータのドーシャの調子を整える働きを持っています。
ニーム
(メリアアザジラクタ葉エキス)
ニームは多くのアーユルヴェーダの生薬の中でも万能薬とされ、奇跡の木や村の薬局と呼ばれてきました。アーユルヴェーダでは血の浄化や解毒効果の生薬として扱われ、カパ・ピッタ複合のドーシャの調子を整える働きを持っています。
センブリエキス
各地に野生する日本の民間薬の代表格とも言うべき薬草で、秋に白色五弁花をつけるリンドウ科の二年草。千回振っても苦いことからセンブリといわれています。
日本では古くから食欲不振、消化不良、腹痛、胸やけなどに効く漢方薬として親しまれてきました。センブリには血行促進効果があり、「毛細血管を拡張して、血流量を増大させ、頭皮の汚れをも浮き立たせ、毛髪の成長を活発にする」と言われています。毛根を刺激し、発毛を促進する働きのある成分と言われ、色々な育毛剤に使用されています。
ボタンエキス
ボタンの根皮から抽出したエキスは主成分としてpaeonol が含まれており、強い抗炎症作用が知られています。
育毛、アレルギー性の炎症を抑える作用、血流促進、抗菌作用が知られています。
ヒキオコシエキス
弘法大師が旅人の腹痛をこの草の絞り汁で救ったところから、延命草と呼ばれるようになったと伝えられています。成分であるenmeinには抗腫瘍作用が報告されています。休止期に導くサイトカインをブロックして、ヘアサイクルのバランスを元通りにする効果が知られています。
フユボダイジュ花エキス
ボダイジュの花で作られたリンデンティーは多くのハーブのなかでも最も親しまれているお茶です。花は発熱の悪寒、呼吸器カタル、消化不良などに良いとされています。エラスチンやコラーゲンの保護、育毛、抗炎症に効果が知られています。
ダイズエキス
女性ホルモン様作用を持つ大豆イソフラボンを高含有するダイズエキスを配合。イソフラボンには皮膚のヒアルロン酸やコラーゲンの合成を活性化し、皮膚の弾力や潤いを改善する効果があります。また、男性ホルモン過剰による薄毛を改善する効果が期待されています。
セージエキス
セージの葉または全草から抽出されるエキスです。育毛効果、抗炎症効果、抗酸化作用、抗菌作用があり、ハーブティーとしても飲用されています。
オウゴンエキス
コガネバナの根を乾燥させたものをオウゴンと呼び、古来より中国において漢方処方中に用いられ、神農本草経中品に収載されています。抗炎症作用、抗アレルギー作用、老化の原因となる活性酸素の除去作用、光加齢防止作用、細胞活性化、また美白効果などの多くの生理作用が知られています。
カンゾウ根エキス
マメ科の植物「カンゾウ(甘草)」の根は四千年前から貴重な生薬として珍重されていました。現在でも風邪の初期症状に処方される「葛根湯」をはじめ、多くの漢方製剤に配合されているポピュラーな生薬のひとつです。その根から抽出したカンゾウ根エキスは抗炎症作用、抗酸化作用、美白作用などの美肌作用が知られています。
キダチアロエ葉エキス
ユリ科の植物、キダチアロエの葉から抽出したエキスです。アロエは古くからやけど、擦り傷、切り傷、
日やけによる炎症などの治癒・改善作用があるといわれているほかに、肌にうるおいを与える保湿作用にも優れていることが知られています。保湿効果があり、肌荒れを防ぐ目的の化粧品などに使われています。
ショウキョウエキス
生姜の根茎を乾燥させた「ショウキョウ」から抽出されるエキスです。血行促進効果、抗菌効果があります。
セイヨウハッカエキス
シソ科の植物であるセイヨウハッカの葉から抽出されるエキスで、ペパーミントエキスとも呼ばれます。抗菌効果、抗炎症効果があります。
トレハロース
トレハロースは、砂漠などの厳しい自然の中で暮らす生物の体内に存在し、生命の復活現象に深く関係しているといわれる不思議な糖です。 トレハロースは、キノコやエビなどに比較的、多く含まれており、乾燥キノコやエビなどが、水で戻るのもトレハロースの働きのおかげです。トレハロースは保湿力が非常に高く、さらっとした感触が特徴の成分です。
加水分解ケラチン(羊毛)
髪や肌の主成分であるタンパク質です。高分子量のケラチンタンパク質で、毛髪保護効果、髪質改善効果があり、また、肌のハリを向上させ、傷んだ肌を補修、修復し、潤いのある肌に整える働きがあります。
グリチルリチン酸2K
グリチルリチン酸ジカリウムとも呼ばれ、シベリア南部、中国西部や東ヨーロッパなど
に自生する多年草植物「カンゾウ( 甘草)」の主要成分で、グリチルリチン酸のカリウ
ム塩です。
主要活性成分であるグリチルリチンには抗炎症、抗アレルギー作用があることから皮膚
用医薬品や頭髪育毛剤など幅広く利用されており、グリチルリチン由来のグリチルリチ
ン酸ジカリウムにも同様な作用があると言われています。
酢酸トコフェロール
酢酸トコフェロールはビタミンE の誘導体で、血行を促進する働きがあります。また、抗酸化作用があり、肌荒れ防止や老化防止に効果があります。
パルミチン酸レチノール
レチノールはビタミンA の前駆体で、皮膚細胞の保護作用があり、乾性または角化性の皮膚の治療やニキビの治療に用いられています。